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今週の動き（8/29〜9/4）

先週の動きです。 8/22（月） ・独仏伊首脳会談（ベントテーネ島） 　→BREXITについて議論 8/24（水） ・北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）を発射 ・トルコ軍がシリアに侵入、要衝ジャラブラスから「イスラム国」を掃討 ・日中韓外相会議（東京） 8/27（土） ・TICAD VI（ナイロビ、〜28日） ・日韓財務対話 　→日韓通貨協定の再開に向けた議論開始に合意 ●BREXIT BREXITについては、経済的影響よりも、欧州各国のEUに対するスタンスに与える政治的影響が気になるところです。今回の独仏伊首脳会談はまさにそのための連携を確認したものですが、これから欧州では…

[ 2016/08/29 00:00 ] コメント(4)

バングラデシュ人質テロ事件

日本人7人を含む17人もの外国人の犠牲者を出したバングラデシュでの人質テロ事件から既に2か月。だいぶ経ってしまいましたが、この事件についてはきちんと書いておきたいと思います。 バングラデシュでは、イスラム過激主義によるテロは頻発しており、これ自体は珍しいものではありません。しかし、その多くは国内の権力闘争と結びついたものであり、外国人を標的とする原理主義的なテロとは異なる性格のものでした。 しかも、2004年に起きた同時多発テロが鎮圧されて以来、組織的で大規模なテロは起こっていませんでした。それだけに日本人を含む外国人を標的として、これだけ大規模なテロが起きたことは、関係者や専門家にも強い…

[ 2016/08/24 00:00 ] コメント(6)

今週の動き（8/22〜28）

猛暑が続く中で台風が襲来。そんな中で、私はこの週末、台風の前後に伊豆大島に行ってダイビングしてきました。 さて、先週の動きです。 8/16（火） ・ロシアがイランの基地を利用してシリアを空爆（ロシア国防省が発表） 　→ロシアが第三国の基地を利用してシリアを空爆するのは初めて ・トランプが選挙チームを刷新 　スティーブ・バノン、ケリーアン・コンウェイを起用 8/17（水） ・リビアの暫定政府・民兵組織が「イスラム国」から最大拠点シルトの中心部を奪還 ・トルコ東部3県で爆弾テロ ・アウンサン・スーチー国家顧問が訪中（〜21日） 8/18（金） ・トランプがこれまでの「失言」を「後悔」してい…

[ 2016/08/22 00:00 ] コメント(8)

南シナ海の仲裁判断の衝撃③：日本の選択肢

「南シナ海の仲裁判断の衝撃②：国際法の戦い」の続きです。 まず、コメント欄で、JFKDさんから、沖ノ鳥島はどういう扱いになるのか、というご質問がありました。これは重要なポイントで、前回も指摘しようと思っていました。 沖ノ鳥島は現在無人島であり、満潮時には一部の小島を除いて海面下に隠れてしまう状況にあります。しかも、これらの小島も、侵食されて海面下に隠れるおそれがあり、人工的にこれを押しとどめている状況と聞きます。 前回の記事で述べた仲裁裁判所の基準に従えば、継続的な定住の可能性があるとは言えないでしょうから、「岩」に該当することになりそうです。まして満潮時に隠れるとなれば、「岩」の中でも…

[ 2016/08/19 01:15 ] コメント(9)

米国大統領選：トランプの自滅が続く

■ トランプ氏、銃所持権めぐり発言　クリントン氏を「脅迫」か（8月10日付CNN） ■ トランプ氏「オバマ・クリントン両氏はＩＳの共同創設者」と発言（8月11日付ロイター） 先週は、ドナルド・トランプにとって受難の1週間でしたが、今週も状況は変わりません。むしろ、失態がとどまることを知らず、状況は悪化しています。 トランプの強みは、有権者のニーズを掘り起こす嗅覚とそれに合わせて自らのスタイルを変える融通無碍なオポチュニズムにありました。その感覚と柔軟性は、これまでの政治家には太刀打ちできない抜群のセンスを誇り、まさに天才と言われる所以でした。 予備選において、トランプは、その魔性を遺憾な…

[ 2016/08/17 07:44 ] コメント(6)

今週の動き（8/15〜21）

先週の動きです。 8/8（月） ・ロシア・イラン・アゼルバイジャン首脳会談（バクー） 8/9（火） ・ロシア・トルコ首脳会談（サンクトペテルブルク） ・中国公船が3日連続で領海侵入 8/11（水） ・タイのホアヒン、プーケット、南部スラタニ等で爆発と火災 8/14（日） ・SMAP解散発表 トルコのクーデター未遂から、トルコをめぐる外交が活発化しています。これは近く解説したいと思います。 米大統領選は、先週に続き、トランプの暴言が止まらない状態です。これは次回詳しく述べます。 今週の動きです。 8/17（水） ・アウンサン・スーチー国家顧問兼外相が訪中（〜20日） お盆とオリ…

[ 2016/08/15 00:00 ] コメント(3)

米国大統領選：トランプの自滅

共和党全国党大会の直後のCNN/ORCの世論調査では、ドナルド・トランプ支持が48％、ヒラリー・クリントン45％とトランプがリード。 しかし、民主党全国党大会の直後の世論調査では、ヒラリー52％、トランプ43％とヒラリーが9ポイント差で大きくリード。 CBSやNBCの世論調査でも、同様にヒラリーがトランプに大差をつけてリードしている結果が出ています。 「今週の動き（8/1～7）」で述べたとおり、共和党大会は「分裂」、民主党大会は「結束」がプレイアップされるという対照的な結果になりましたが、これらの世論調査の結果は、この党大会のイメージがそのまま投影された感があります。 さらに、党大会を…

[ 2016/08/10 00:00 ] コメント(6)

今週の動き（8/8～14）

先週の動きです。 8/1（月） ・米軍がリビアの「イスラム国」の拠点を空爆 8/3（水） ・北朝鮮が秋田沖の日本のEEZ内にミサイル発射 8/5（金） ・リオ五輪開幕（～21日） ・米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐり、国が県を相手に違法確認を求めた訴訟の第1回口頭弁論（福岡高裁那覇支部） 8/7（日） ・タイ新憲法案の国民投票 ●米大統領選 トランプの失態が止まらない状態です。 凋落を押しとどめることができず、苦し紛れに奇策を弄し、ますます自分の首を絞める状態に。 これは次回取り上げます。 今週の動きです。 8/9（火） ・ロシア・トルコ首脳会談（サンクトペテルブル…

[ 2016/08/08 00:00 ] コメント(3)

南シナ海の仲裁判断の衝撃②：国際法の戦い

「南シナ海の仲裁判断の衝撃①：ASEANの戦い」の続きです。 前回は政治面でのインパクトについて説明しました。今回は国際法面でのインパクトについて説明します。 今回の判断の中で、各国の海洋法関係者に最大の衝撃を与えたのは「島」の基準を明示した点です。「島」と「岩」の定義については、国連海洋法条約121条に規定があります。 Article121 Regime of islands 1. An island is a naturally formed area of land, surrounded by water, which is above water at high tide. 2…

[ 2016/08/05 00:00 ] コメント(5)

南シナ海の仲裁判断の衝撃①：ASEANの戦い

■中国の南シナ海領有権主張、法的根拠なし　常設仲裁裁判所（7月13日付BBC） 東アジアに激震が走った仲裁判断。報道に出ているとおりですが、衝撃的な内容でした。ここまでフィリピンに一方的に有利な結果になると予想した人はおそらくいなかったでしょう。 この仲裁判断は、政治的にも法的にも極めて興味深いポイントを含んでいます。今回は政治面でのインパクトを取り上げます。 まず、仲裁判断の内容を確認しましょう。 仲裁判断は、領有権や境界画定について一切判断を行っていません（この点については次回詳しく説明します）。しかし、中国が唱える「九段線」の法的根拠と排他的経済水域に基づく権利は明確に否定されて…

[ 2016/08/03 00:00 ] コメント(4)

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