ODYSSEY Geopolitics & Business

2025/12/01 06:30  | by Konan |  コメント(0)

Vol.299: 月例経済報告と経済対策


今回は、11月26日に公表された内閣府月例経済報告を簡単に紹介します。また、総合経済対策への雑感の続きを記します。

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内閣府景気判断維持
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内閣府の景気判断は、個人消費の先行きに関し「消費者マインドの下振れ等を通じて」との表現が削除されましたが、全体としては維持されました。6四半期振りにGDPマイナス成長となりましたが、判断の変更は不要とされた格好です。

(現状)
・基調:景気は、米国の通商政策等による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している
・個人消費:持ち直しの動きがみられる
・設備投資:緩やかに持ち直している
・住宅建設:このところ弱含んでいる
・公共投資:堅調に推移している
・輸出:おおむね横ばいとなっている

(先行き)
・基調:雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある
・個人消費:雇用・所得環境が改善する下で、持ち直していくことが期待される。ただし、消費者マインドの動向に留意する必要がある
・設備投資:これまでの堅調な企業収益や省力化投資への対応等を背景に、持ち直し傾向が続くことが期待される
・住宅建設:当面、弱含みで推移していくと見込まれる
・公共投資:関連予算の執行により、堅調に推移していくことが見込まれる
・輸出:米国の関税引上げによる直接的な影響、通商問題による世界経済を通じた間接的な影響等に留意する必要がある

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経済対策に対する党首討論
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先般行われた党首討論で、立憲民主党の野田代表がトラスショックの危険性を指摘したのに対し、高市総理はこれを一蹴しました。市場では高市政権誕生後、円安・金利高となっていますが、円・国債の暴落には至っていません。

前々回書いたように、トラスショックが日本を襲う可能性が大きいとまでは思っていません。他方、物価上昇下での財政拡張という、ほぼ初めての実験になるという点への留意は必要とも思います。

総理は、名目GDPが増えれば政府債務残高対GDP比も抑制されるので、成長こそ大事であり、「責任ある積極財政」の責任を果たしているとの発想と理解しました。

野田代表は、物価上昇が名目GDP増加の主なドライバーとなる状況は、金利高・為替安を招きかねないのでリスクがある、との考えと受け止めました。

どちらかの主張が一方的に正しい・誤っているとは思いませんが、財政拡張を続けても実質的な日本経済の実力が伸びないような非効率な状況に陥るとすれば、それは危険だと思います。これまでの積極財政は、こうした状況の積み重ねに終わることが多かったと思います。This time is differentと祈るところです。

今回はこの辺で。

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