ODYSSEY Geopolitics & Business

2026/02/02 06:30  | by Konan |  コメント(0)

Vol.307: 世界経済見通しと月例経済報告


もう2月。選挙まで1週間を切りました。今回は遅くなって申し訳ありませんが、先々週に公表されたIMF世界経済見通し内閣府月例経済報告を簡単に紹介します。いずれもサプライズはありませんでした。

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世界経済見通しは上方修正
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今回のタイトルは「世界経済:さまざまな力が働く中、安定的に推移」(Global Economy: Steady amid Divergent Forces)です。「テクノロジーと適応力が、貿易政策の逆風を相殺する中、成長底堅く」ともされていますが、以下が主な内容です。

・米国の関税政策の影響で経済の悪化が懸念されたが、昨年は意外に持ち堪え、今年も何とかなりそう。
・持ち堪えた最大の要因は、AI投資の拡大で米国設備投資やアジアの半導体関連輸出が伸びたことや、資産効果で米国個人消費が堅調だったこと。また、各国の拡張的な財政政策や金融政策(日本以外の先進国は利下げ)も経済を下支えした。
・このため、昨年の世界経済の成長率は+3.3%を確保し、今年2026年も+3.3%と、前回10月予測対比0.2%上方修正。とくに米国は今年+2.4%と0.3%もの上方修正。
・ただし、国・地域別にみると、中国の成長率は昨年+5.0%から今年+4.5%への鈍化が見込まれる(それでも+0.3%上方修正)。
・また、リスクとして、いわゆるAIバブルの崩壊や、地政学リスクの顕在化が懸念される。

1月と7月の見通しは4月、10月に比べ分量的にも軽く、今回は上記で説明は尽きていると思います。

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内閣府は景気判断維持
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突然の解散で内閣府の担当者も大変だったと思います。先行きの基調判断の表現が簡素化され、読みようによっては上方修正にも読めますが、需要項目の表現が変わっておらず、基本的には判断は維持されたと受け止めました。

(現状)
・基調:景気は、米国の通商政策等による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している
・個人消費:持ち直しの動きがみられる
・設備投資:緩やかに持ち直している
・住宅建設:弱含んでいる
・公共投資:底堅く推移している
・輸出:おおむね横ばいとなっている

(先行き)
・基調:雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される。ただし、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクに留意する必要がある。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある
・個人消費:雇用・所得環境が改善する下で、持ち直していくことが期待される。ただし、消費者マインドの動向に留意する必要がある
・設備投資:これまでの堅調な企業収益や省力化投資への対応等を背景に、持ち直し傾向が続くことが期待される
・住宅建設:当面、弱含みで推移していくと見込まれる
・公共投資:関連予算の効果もあって、底堅く推移していくことが見込まれる
・輸出:米国の関税引上げによる直接的な影響、通商問題による世界経済を通じた間接的な影響等に留意する必要がある

今回はこの辺で。

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