2026/03/16 06:30 | メルマガ | コメント(0)
第349号 混迷を深めるイラン情勢
●プロローグ
●先週のマーケット
●今週の米経済統計(予想)
●先週の米経済統計(結果)
●経済統計分析
1. 住宅関連指標
・中古住宅販売件数 2月
・住宅着工 1月
2. 雇用関連
・新規失業保険申請件数
・JOLTS1月
3. CPI 2月
4. PCEデフレータ
●注目テーマ
〇中東情勢に焦るトランプ
〇金融市場に燻る懸念
●あとがき
●プロローグ
連日、時々刻々と情勢が書きかわっていくような印象のイラン情勢。こうした状況の中では、経済統計もなかなか意味をなさない存在となってしまう。
そのため、本メルマガでは、イラン情勢がマーケットに与える影響や見通しについて引き続き触れていきます。また、このところよく耳にするようになった「プライベートクレジット」についても取り上げます。ぜひご覧ください。
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あとがき
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先週末のドル円は159円を突破し、すでに先日のNY市場でのレートチェックで物議をかもした水準を超え、160円が見えてきている。3月4日の衆議院財務金融委員会では「日米財務相声明には為替介入も選択肢に含まれる」「あらゆる対応排除せず米当局と緊密に連携」との発言が片山財務相から出ているが、政府筋からはそれ以外に為替に関する目立った発言は聞こえてこない。
ご存じのように中東情勢の激化で原油高が続いており、ドル建てで取引されることが多い原油価格の上昇がドル買いを誘発している。また、安全資産としてのドルへの逃避も続いており、継続的なドル高が続いている。このような状況で仮にドル売り円買い介入を行っても、介入効果がすぐに消失する可能性が高く、片山財務相の発言とは裏腹に為替介入は打ちにくいだろうと推測される。過去の介入タイミングを見ても、ドル安に向かいそうな場面で介入に動くことが多く、日本当局としては悔しいだろうが我慢せざるを得ない局面かもしれない。
また、中東で起きている戦争で世界経済の先行きが見通せない状況となる中、今週はFOMC、ECBといった中銀イベントが行われる。すでに市場の利下げ織り込みは大幅に後退しており、年内どころか来年春先頃まで利下げ後ズレする可能性をも織り込み始めている。これは原油価格の急騰がインフレへ与える影響を懸念した市場の反応であることは明らかだろう。中東情勢が悪化して長期化した場合、エネルギー価格は勿論、肥料価格を通して穀物価格にも波及する可能性も出てくるため、各中銀の舵取りを非常に難しくさせることが想定される。いずれにしても中東情勢次第になるため、戦争が始まってしまった今、経済データも3月以降を見なければならず、このタイミングであえて中銀が動いてニュースを作ることは考えづらく、静観を維持するだろう。
そして、日本にとって気になるイベントは、今週19日(木)の日米首脳会談だろう。本来なら対中問題と対米投資が会談のメインテーマになるところ、現下の中東情勢のおかげでどんな無理難題がトランプサイドからとんでくるのか。また、今回の高市首相の訪米は、対イランはもちろん、世界に対する日本の姿勢を示す機会になる可能性があり、高市首相の発言に注目が集まる。ここまでの失言の多さを考えると余計なことを言わなければいいのだが・・・。いずれにしても、歴代政権が政治的にも経済的にも築いてきたイランとの良好な関係性というプラスの遺産がある日本が今できることはたくさんあると思うのだが。
さて、今日は私にとっては少し寂しい、お知らせがありました。「新・CRUのひとり言」を連載執筆されているKonanさんが、今月末をもって連載を終了されるとの告知です。
3月は卒業や異動・転勤など、変化がある時期ではありますが、実際文字で見ると寂しさがこみ上げます。2009年9月の連載開始から途中休載を経て、300回を優に超える配信をしていただいていました。ODYSSEYの前身のグッチーポスト時代から17年の長きに亘り、読者の皆様に日本の金融政策・日本経済における深く幅広い知見を余すことなく届けていただきました。
長きにわたりランチやディナー、おいしいお酒を飲みに連れて行ってもらいながら、様々なお話を聞かせていただき、意見交換や勉強の機会をたくさんいただきました。日頃執筆をされている分野だけでなく、国際金融の分野にも広い知見をお持ちで、とても有意義な時間をご一緒させていただきました。
連載は一旦おしまいとなりますが、今後も、食事や飲み会にはご一緒させていただけると思うので(笑)、その時にはこちらで「Konanさんの御神託」コーナーを特設しましょう。Konanさんの未来が輝かしいものでありますように!
というわけで、今週はこの辺で、よい1週間をお過ごしください。
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