2026/03/21 21:00 | 戦略論 | コメント(0)
なぜ空爆は効かないのか
今週も国際政治がさまざまに動いていますが、日本にとって最も重要なのは、やはり高市首相のアメリカ訪問が「ほぼ成功」と言える形で落ち着いたことでしょうか。
■ 日米首脳会談、米メディア「高市首相、ほぼ無傷で乗り切った」(3/20 日本経済新聞)
私が率直に感じたのは、ホワイトハウスの歓迎ムードが予想以上だったことでした。イラン情勢をめぐりトランプ大統領が不機嫌という報道もありながら、会見も夕食会も終始友好ムードに包まれていたようでした。その印象は米国内の報道を見ていても伝わってきました。
また、テレビ朝日の記者がアメリカの奇襲攻撃について質問した際、トランプ大統領が日本の真珠湾攻撃を引き合いに出し、高市首相の引きつった顔が海外のSNSで早速ミーム化されていました。ただ英語圏の反応は「トランプがアホなことをいった」「うちの大統領がスミマセン」という反応が多かったようです。
高市首相の「ドナルド、あなただけが唯一、世界に平和をもたらすことができる」という名セリフは、裏を返せば「自分でしっかり後処理しろよ」という意味にも読めます。なかなかうまい発言をしたように思えました。
いずれにせよ、イラン攻撃において国際的に孤立化していたところで、日本がポジティブなメッセージを携えて支援の姿勢を見せたことは、アメリカだけでなく、トランプ個人にとっても「渡りに船」だったと思います。実に心強く感じたのではないでしょうか。
もちろん、これについては事務方同士が何らかの合意(例:海自掃海艇の派遣など)を進めていたことが後から明るみになるかもしれません。そのあたりの詳しくは、JDさんこと石井順也さんや、峯村健司さんのメルマガで分析・解説されると思いますので、私はいつものように戦略の話に焦点をあてたいと思います。
今回もイランに対するアメリカの戦略を取り上げますが、とりわけ戦略論における空爆(戦略爆撃:Strategic Bombing)の効果について解説したいと思います。
「メルマガ第64号で解説しているじゃないか?」と思われる方もおられるかもしれません(以下のリンク参照)。鋭いご指摘ですが、その際には、「精密誘導爆弾のワナ」という概念を用いて空爆の効果を疑問視する考え方を紹介しました。
・「アメリカのイラン攻撃ふたたび?3つの特徴」(2/21)
これだけではまだ説明が十分ではありません。そこで今回は、アメリカやイスラエルがイランに対して行っているような「エアパワー」(航空戦力)を中心とした攻撃が実はあまり効果がないという、身もふたもないような戦略研究における議論をご紹介します。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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なぜ空爆は効かないのか
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▼空爆をめぐる論争
▼斬首だけでは足りない
▼戦術と戦略のパラドックス
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近況報告
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SNSの方にも書きましたが、私は長年にわたって花粉症に苦しんできたため、3年前に意を決して、近所のアレルギーに強いとされる耳鼻科で花粉症の根本治療を開始しました。
この耳鼻科が採用しているのが「減感作療法」というもの。これは花粉のエキス(アレルゲン)を、発作(アナフィラキシー・ショック)を起こさない程度にごく少量注射して、体を徐々に慣らしていくという方法です。
春のピークが終わった5月半ばから週2回注射を打つところから開始して、2カ月目くらいから2週間に1回、半年ほどで月1回だけ注射するというペースで治療を継続してきました。
その結果、治療を始めた翌年にあたる一昨年、そして2年目にあたる去年の春は、やや症状は改善しました。しかし、やはりピークの数日間は鼻水爆発と目のかゆみが出ていました。
ところが3年目となる今年は、2月末にあった大量飛散の日でも、飛んでいることは感じられるものの、ほとんど症状が出ませんでした。今シーズンはマスクも着けず快適に過ごせています。
毎年この時期(3月後半)にピークがくるのですが、今年はほとんど薬も使わずに済んでいます。
「石の上にも三年」とはよく言いますが、私の花粉症治療は、まさに3年かけてようやく快方(そして解放!)に向かっていると言えそうです。みなさんもチャンスがありましたらぜひ。
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好評発売中の書籍
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