2026/06/27 17:00 | 戦略論 | コメント(0)
アメリカは負けていない?
今週も色々と国際政治が動いておりますが、なんといっても注目はベネズエラでの地震です。すでに10万人近い死傷者が出たのではないかとの推測もあり、地震大国の日本としても他人事と突き放せないような、大変深刻な事態であることが映像などから伝わってきます。
■ ベネズエラ地震死者200人超、数千人の恐れも 各国が救助隊派遣(6/25 ロイター)
今年初めにアメリカの軍事介入があったことから、どこまで救助などで関与するのか注目されます。世界の石油生産への影響も気になるところです。
もうひとつの注目ニュースは、最近ロシアに対して積極的に攻撃を仕掛けているウクライナ。舞台は2014年にいわゆる「ハイブリッド戦争」でロシアに奪取された状態にあるクリミア半島です。
■ ロシア占領下のクリミア、反撃に出たウクライナが激しい攻撃 揺れるロシア人の日常(6/26 CNN)
上記記事ではウクライナがドローンを活用して補給線を破壊しつつ妨害している実態が報じられています。さらに詳しくはニューヨーク・タイムズ紙が地図付きで取り上げております。
■ Sending Fuel Trucks Up in Flames, Ukraine Tries to Cut Off Crimea(6/17 The New York Times)
これはロシアの陸上の「通り道」を破壊することによって、半島を主にエネルギー面から封鎖するというウクライナの作戦です。いわゆる「物流封鎖」(logistics lockdown)ですが、先週の本メルマガ(以下のリンク参照)でも触れた通り、「通り道」へのショックによって圧力をかけるという点で、「地政学」的な動きの典型とも言えます。
・「チョークポイントとルートの話」(6/20)
あいにくながら、このような「通り道の封鎖」でも、ウクライナが戦争に勝てるわけではありません。最大限見積もっても「戦術レベル」の効果、つまりロシアに対する嫌がらせができるくらいが関の山でしょう。しかし、少なくともロシアには対抗できているという点では、ウクライナは国際的なイメージを上げていると言えそうです。
それにしてもウクライナは、開戦当初の「火炎瓶で対抗する」ような状態から、ロシア国内に反撃するという状態まで、よく戻せたものと思います。相変わらず腐敗はひどいなどと言われながら、圧倒的な不利を巻き返すだけのイノベーションなどは、日本も積極的に学ぶべきではないでしょうか。
さて、今回の本題は一段落した(といっても不安定な)イラン情勢について。その「勝敗」の判断について論じます。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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アメリカは負けていない?
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▼「アメリカは勝った」説
▼中東戦争全体で考える
▼アメリカは負けていないといえるか
▼油断大敵
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近況報告
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先日都内で講演をしてきたのですが、聴衆のみなさまは地元の中小企業のオーナー社長や地主さんたちでした。そこで聞いた話が実に印象的でした。
主催者の方々がおっしゃっていたのは、警察や政府の呼びかけが続いているにもかかわらず、特殊詐欺(オレオレ詐欺)の電話やメール、さらに会社に対するサイバー攻撃・窃盗がまったく減っていないということでした。
なぜかというと、社長さんや地主さんたちには富裕層で比較的高齢の方が多いため、実に良いカモになってしまっているというのです。これは実に憂うべき事態です。日本の企業文化が「性善説」を志向している点が、逆に弱点になっているように思います。
ネットで情報が自由になりましたが、その代償として、日本の仕事のやり方にも変革が迫られていると、あらためて実感しました。
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好評発売中の書籍
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■ 『やさしくわかるエネルギー地政学』小野崎 正樹、技術評論社
■ 『戦争論 レクラム版』(解説担当)クラウゼヴィッツ著 芙蓉書房出版
■ 『なぜリーダーはウソをつくのか』ミアシャイマー著、中央公論新社
■ 『クラウゼヴィッツ: 『戦争論』の思想』マイケル・ハワード著、勁草書房
■ 『地政学:地理と戦略』コリン・グレイ&ジェフリー・スローン編著、五月書房新社
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■ 『認知戦:悪意のSNS戦略』イタイ・ヨナト著、文春新書
■ 『「スター・ウォーズ」に学ぶ現代の戦争 戦略の逆襲』カヴァナー編著、文藝春秋社(★最新刊★)
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