2026/01/19 06:30 | メルマガ | コメント(0)
第340号 年明け早々、色々大変な世界情勢
経済統計からにわかに浮上した解散総選挙までテーマが多岐にわたります。お忙しい方は、興味のあるところからご覧ください。
●先週のマーケット
●プロローグ
・為替介入秒読み?!
●今週の米国経済統計(予想)
●先週の米国経済統計(結果)
●経済統計分析
1. インフレデータ関連
・CPI 12月
・PPI 11月
2. 新規失業保険申請件数
3. 米大手銀行決算
4. イラン情勢
5. 関税裁判は判決先送り
6. 迫る高市解散
●あとがき
それでは、さっそくまいりましょう。
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あとがき
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先週、プルデンシャル生命社員100名超による31億円の不正な金銭授受の問題が報じられた。
さらに、今回は保険会社の名刺を使って営業する傍ら「資産運用の専門家」を名乗って同社の枠を超えた金融商品を提供しており、コンプライアンスを大きく逸脱した杜撰な管理体制が事態を深刻なものにさせているという側面もある。
過去にも、生保だけでなく銀行、証券でも社員1人が法を犯したりルールから大きく逸脱したりして、会社や顧客に損失を与えた例はいくつもあった。行員が貸金庫から多額の金品を着服したMUFGの例は記憶に新しいところ。ただ、今回は保険会社の名刺を使って100人以上もの社員が同時期にコンプライアンスを大きく逸脱した行為を行っていたとなれば、反社会的な勢力と見られても仕方がない。
ただ、悲しいかな金融業界の中には、今回の報道について驚かない、という人も多い。私もその一人だが、ここまで大きくコンプライアンスを逸脱する原因は、同社の人材確保のやり方にもあるような気がする。同社は保険会社からの転職を許さず、金融なら銀行と証券、むしろ他業種からの転職を大歓迎する。類似業種で言えば、住宅営業や百貨店の外商、全く違うところではアスリートのセカンドキャリアというケースもあるようだ。
多彩なキャリアを持った彼らが悪いということではなく、こうした異業種から来た人に、「金融業界で働く上での倫理観やコンプライアンス」を叩き込まずに、比較的自由な就業環境のなかで、極端な成果報酬と厳しい評価体系に押し込むのでこうした事象が常態化してくると思われる。それに、支社は一つの家族のような、とても強固な繋がりができていて、ともすればそれが悪い方向に働くと、組織が閉鎖的になり自浄作用も働かなくなる。
プロフェッショナルな仕事をしている多くの社員がいることは存じ上げている一方で、保険会社の社員としては危ういコミュニケーションとってくる方や、危ういコミュニティに積極的に関わろうとする方などがいることも存じ上げており、今回の件、やはりなと思うとともに残念でならない。
ちなみに、今回、社長は退任で膿を出し切ったとして心機一転かと思ったら、その社長は顧問に就任する予定というのを聞くと、同社の出直しにも不安が残る。
さて先週、パウエルFRB議長が、FRB本部の改修計画に関して刑事訴追される可能性があることを明らかにした。
米司法省が、パウエル議長に対する刑事訴追を示唆する大陪審の召喚状を送ったことによるものだが、これに対しパウエルは、FRBのウェブサイトにUPした動画の中で、今回の動きは改修計画とは無関係で単なる「口実」に過ぎないと強調した。さらに「刑事訴追するという脅しがなされた背景には、FRBが経済状況と証拠に基づいて政策金利を決めてきた、その過程で大統領の意向に耳を貸さなかったことに対する政権からの圧力や威嚇だ」と反発し、FRBの独立性が守られるかどうかが問われていると述べている。
今回の件は、トランプ大統領の命令によるものではなく、政権周辺の人物が勝手にやったことのようだが、中銀総裁に召喚状を送りあからさまに脅しのようなことをするということは、FRBの独立性を揺るがしかねず、当然のことながら金融市場への悪影響も危惧されるとんでもないもの。
そんな、とんでもない仕打ちを受けたパウエル議長だが、今後もFRB議長としての責任を誠実に果たし続ける決意を示し職務を続ける意向を示した。思えばパウエル議長の議長としての任期はあと4カ月ほどであり、議長職を全うすることを示した格好。理事としての任期は2年ほどあるが、議長任期が終わったら辞めることを決意していると思われる。
任期中は、新型コロナやロシア・ウクライナ戦争、それによるインフレ加速、さらにはトランプ対応と、様々な状況に直面。共和党・民主党双方の4つの政権下でFRBに奉職してきたが、常に政治的配慮を排し、中央銀行総裁の立場から見事な手腕を発揮しながら、経済を支えてきた。主張の強いFRBメンバーをまとめ上げ見事に職責を果たしたFRB議長としての金融市場からの評価は高い。こんな激動の時代をFRB議長として過ごしたパウエル議長の回顧録は絶対面白いはずで、絶対に読みたいと思う。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。今週、特に明日からは全国的に氷点下になる地域もあるようです。くれぐれも足元に気を付けて、寒さ対策も万全にお過ごしください。
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