2026/03/30 06:30 | メルマガ | コメント(0)
第351号 そう簡単には終わらないイラン情勢
●プロローグ
米国とイスラエルがイランを攻撃してから1カ月が経過した先週。事態は収束するどころか泥沼の様相。市場関係者は、時々刻々変わる戦況に疲れを覚え、インフレの先行きを懸念している。
そうしたマーケットからみたイラン情勢についても取り上げます。それではさっそく参りましょう。
●先週のマーケット
●今週の米経済統計(予想)
●先週の米経済統計(結果)
●経済統計分析
● 新規失業保険申請件数
・労働市場の地殻変動
●注目テーマ
〇長期化するイラン情勢
〇正常化の必然性増す日銀
●あとがき
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あとがき
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本文で触れたようにイラン情勢は未だ終わりの見えない状況となっており、戦況推移次第のマーケットが続いている。戦況の長期化の可能性が高まる中では、中長期で経済を変動させる要因も多く、現時点で経済的な予測をする意味があまりなくなっている。
どうすればこの戦争は終わるのだろうか?
戦争を始めた米国が謝って、賠償金を払って、イランの再建も手伝うところまでやれば、何とか事態は治まりそうではあるが、そうなるとトランプ大統領の政治生命は終わることになるので、これはまずありえないであろう。やはり簡単には終わらないという前提で考えると、世界経済にとって原油供給問題が重くのしかかってくる。
現在、ホルムズ海峡はほぼ航行不能という状態が続いていることで、世界の原油供給の13%前後が失われており、原油供給では過去最大級のネガティブ・インパクトになっている。なお、この数字はサウジアラムコの東西パイプラインを経由し紅海のヤンブー港から出荷されている原油も含んだ数字となっており、いかに原油供給に対する破壊力が大きいかがわかる。
当然のことながら原油価格は高騰し、ガソリン価格を急騰させる。実際日本においても、全国ガソリン(レギュラー)価格の推移を見てみると、3月16日にリッター当たり190円を超えた。その後政府がガソリン補助金を復活させ、19日出荷分から全国平均価格170円を超える分は全額補助されることになった。高市総理が示した「ガソリン価格を170円程度に抑制する」という方針によるものだ。
しかし、今回の原油のように、必需品に供給ショックが起こって価格が急騰している時に政府が本来やるべきことは、不要不急の需要を減らして価格の上昇プレッシャーを抑える施策であるべきで、補助金を出して需要を増やす施策を打つのは火に油になる可能性が高い。ただ、民衆がパニックとなって買いだめに走ると、質の悪いインフレが起こる可能性もあるため、今回の施策はそれを抑制する意味もあるのだろう。過去もそうだったように、そういうパニックに日本人は陥りやすい。
しかし、いずれにしてもガソリン価格は急騰しており、その3~4か月後には電気料金に波及、半年後にモノの値段に波及することが想定されインフレが時差をもって襲ってくる。海外原油に頼る日本の場合で言えば、夏ごろに電気料金が上がり、その先にモノの値段も上がって、金利も上昇してくる可能性がある。日銀が利上げ姿勢を強めた場合、今年の年末に向かうにつれ経済的には厳しくなることが想定され、株価にとっては厄介な状況となることが想定されるが、やはりイラン情勢が鍵を握っていると言えるだろう。
ちなみに、目先のイラン情勢は米国が陸戦に移行する可能性があり、間もなく戦局が変わってくる可能性があることは本文で書いたが、少し目線を変えカレンダーを見ると重要なイベントが控えていることがわかる。
1つは、4月5日(日)のイースター(Easter)、日本語では「復活祭」で、キリスト教において最も重要な行事とされている。もっとも、欧米では直前の3日(金)から復活祭翌日の6日(月)までが連休となるのが一般的である。もうひとつは、4月1日(水)の日没から8日(水)の日没までの期間に開催される、ユダヤ教の重要な行事である過越祭(パスオーバー)。
トランプ大統領がTACOって攻撃を延期したと見られているが、こういったカレンダーも無関係ではないだろう。こういったイベント後を意識したように、米国が新たな戦力を中東に集中させているのも確かなのだが・・・。
さて、泣いても笑っても、Konanさんの新・CRUのひとり言は今回で最終回。
月曜日を中心に配信され、新旧合わせて約12年間、計539回の配信をされたことになります。激務の合間を縫って続けられていたことにも、改めて敬意を表します。生活をリセットされるとのことですが、お体に気を付けて、益々のご健勝をお祈りしています。私は、Konanさんの応援を胸に、引き続き筆を進めてまいります!
3月から4月にかけて、読者の皆様の中にも、様々な変化があるかもしれません。新しい生活を迎える皆様にとって、素晴らしい船出となりますようお祈りしています。
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