2025/12/01 06:30 | メルマガ | コメント(0)
第333号 米国は感謝祭ウィーク
今年も残すところあと1カ月ですね。政府閉鎖後の統計発表も正常化していないまま、今月のFOMCに突入します。日銀の政策決定会合も続きます。
そうした点もふまえて、今週は日米の金融政策についてそれぞれ取り上げていますので、どうぞお付き合いください。
●先週のマーケット
●プロローグ
・感謝祭ウィーク
●今週の米国経済統計(予想)
●先週の米国経済統計(結果)
●経済統計分析
1. 米小売売上9月
2. 11月CB消費者信頼感
3. PPI 9月
4. ベージュブック
5. 新規失業保険申請件数
6. FEDは12月利下げへ
7. 植田総裁発言に変調?!
●あとがき
それでは、さっそくまいりましょう。
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あとがき
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先週のメルマガでは、「米国経済はもはやAI(人工知能)にフルベットしており、この流れは簡単には止められません」と書きましたが、先週24日、トランプ大統領が「ジェネシス・ミッション (Genesis Mission)」と称するAI国家プロジェクトを発足させる大統領令に署名。これは民間企業や大学に対し、政府との協働でAI活用するよう呼び掛け、リソースを1か所に集約するためのもので、ついに米国は政府を挙げてAIにフルベットということが鮮明となった。
このジェネシス・ミッションは、AIによって科学研究の進め方そのものを変革し、科学的発見の速度を飛躍的に高めることを目的としています。ホワイトハウスはAI分野を「科学的発見と経済成長の重要なフロンティア」と位置付け、米国が世界的なAI技術競争に直面していると指摘。特に、中国とのAI開発競争で先行し、この急成長分野で米国の優位性を確立することを目指す国家戦略です。米政府高官はこの取り組みの規模を第二次大戦期のマンハッタン計画(※)に匹敵する歴史的プロジェクトだと説明しており、それだけの緊急性・野心をもって推進されているといえます。
(※)第二次大戦中、米国で進められた原子爆弾の開発・製造計画。この結果、1945年7月、史上初の核実験が行われ、8月には広島・長崎に原子爆弾が投下された。
いわばジェネシス・ミッションは2025年7月公表の「AI行動計画」などに続くトランプ政権のAI推進戦略の集大成。トランプ大統領は就任以来「グローバルなAI競争で米国が主導権を握る」との方針の下、連邦政府によるAI研究投資の拡大や規制の緩和、AI教育推進など複数の大統領令を発してきました。ジェネシス・ミッションはそれらの延長線上にあり、米国のAI技術・産業競争力を総合的に底上げする「AI版アポロ計画」として国内外から注目されています。
このジェネシス・ミッションにより、米国がAIを国家プロジェクトとして強力に推進することが決まり、今後は実行段階に移行していくことになります。その中で必要とされる、AIに関わる投資は、もはやテクノロジー業界だけの話ではなく金融業界、米国政府、さらに米国に投資する外国政府まで巻き込んだものになってきており、それは今後さらに強まっていく可能性がある。
そして、ジェネシス・ミッションが、AI競争で米国の優位性を確立するための国家戦略ということであれば、国家の生存競争のための課題ということになる。その課題のために投資が必要なら、経済的合理性は二の次とされ歯止めが利かなくなる可能性は高く、行きつく先がどこになるのかについては、引き続き追っていきたい。
今週もお付き合いいただき有難うございました。感謝祭週なのでゆったり参りましょう、と言っておきながら、長ったらしい内容になってしまいました。
今日からいよいよ12月に突入。まだ年内にやるべきことは山積しているのに、スケジュールだけはどんどん埋まっていってきており、ちゃんと年内に終わるのかちょっと焦ってきています。
というわけで、今週もいろいろありますが、良い1週間をお過ごしください。
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